【北茨城市】足尾神社の山桜

令和3年5月撮影

茨城県北茨城市 足尾神社


北茨城市平潟町の山の中に残る足尾神社。 

ひたち巨樹の会の巨樹写真家、須田信行さんに教えてもらって知ることができました。 

獣道のような参道を進むと、いたるところに桜が植えられています。足を踏み外すと崖下に転がり落ちそうな道を慎重に進みます。竹林の中など大半はソメイヨシノのようですが、幹周り3m以上のヤマザクラが数本、参道の両脇に点在していました。

令和3年5月撮影

参道の途中は竹林になっています。こういった環境では桜の成長は難しいようです。

令和3年5月撮影

明らかに植えられた年代が古そうな巨桜が数本点在しています。

令和3年5月撮影

令和3年5月撮影

現在は社殿がありません。鉄製のワラジが供えられた石碑が建つのみで、鳥居は東日本大震災で倒壊したままのようです。 


JR常磐線大津港駅の花壇に石碑があり、そこには植樹の記録が刻まれているそうで、須田さんは「碑の文字は苔が覆っていてよく見えなかったので、水をかけてタオルでゴシゴシと拭いたけど、あまりきれいにはならなかったが、なんとか概要は把握できた」と語っています。明治39年、日露戦争の凱旋記念に地元のお偉方が桜を1000本植樹したことがわかったそうです。 


このあたりだけでも3ヶ所ある足尾神社。石岡市に本宮がある足尾信仰が、なぜこの地に点在しているのか気になります。


まだまだ茨城県には、人知れず咲く巨桜が眠っています。1000ヶ所巡ってもたどり着いていない巨桜がゴロゴロあります。そろそろ「人が植えた桜、古い巨桜が残るという現存率日本一」を宣言したく思います。調査記録に終わりはありません。これが茨城県の桜史であり、他県は追従できないでしょう。そのレベルまできています。

令和3年5月撮影

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