【水戸市】和牛庵の桜

令和3年3月撮影

茨城県水戸市 和牛庵


和牛庵様のお庭に咲く桜は、平安時代から続く由緒ある系統樹です。この地は江戸時代に、水戸黄門こと 2 代水戸藩主・徳川光圀公が、常陸桜川(ひたちさくらがわ)からヤマザクラを200 株ほど移植し「佐久良川(さくらがわ)」とした桜の名所でした。


常陸桜川とは、現在の茨城県桜川市磯部の「櫻川磯部稲村神社境内と参道(桜の馬場跡)一帯のことで、平安時代に紀貫之(きのつらゆき)が 和歌に詠んだ歌枕の地です。室町時代に能楽師・世阿弥(ぜあみ)が制作した謡曲 『 櫻川 』 の舞台としても有名で、現在は国指定名勝となっており、11 種のヤマザクラが国の天然記念物に指定されています。 


令和3年2月、目の前に水戸桜川が流れる古民家和牛庵様のお庭に、徳川光圀公ゆかりのヤマザクラとイトザクラを植樹しました。苗圃での掘りとりから運搬、植樹まで、石岡市の関樹木医と作業員の皆さん(有限会社グリーン巴)にやっていただきました。お忙しい中本当にありがとうございます。近くの桜ノ牧にある超有名店タヴェルナハンバーグを経営するオーナーが今春オープンさせた和牛庵。あまりにも素晴らしい店内とお庭、ちょっと教えたくないお店です。桜ノ牧といえば牛。こういったご縁に感謝します。

令和3年3月撮影

水戸桜川千本桜プロジェクト では徳川光圀公から続く水戸桜川の歴史を大切にしたヤマザクラの植樹を行っています。前途 の「櫻川磯部稲村神社」で由緒あるヤマザクラの種を拾い、「桜ノ牧(さくらのまき)」で育てた苗木を、縁のある各地に植樹しています。また「イトザクラ(糸桜)」についても謡曲 『 櫻川 』に登場する「青柳の糸桜」の系統樹の種から育てた苗木となっています。 

※ 糸桜とはしだれ桜の古称です。


桜ノ牧とは、姉妹店「タヴェルナハンバーグ」があるエリアで、 9 代水戸藩主・徳川斉昭公が造成した広大な牧場です。牧場を囲む土塁の上にはヤマザクラが植えられて、見事な桜名所となっていたそうです。当時徳川斉昭公がお手植えしたとされるヤマザクラの後継樹が、丹下一の牧 水戸市見川町の田園都市センターにあります。桜ノ牧に放牧された牛馬には、桜模様の焼き印を押したといわれており、その模様は現在桜ノ牧高等学校の校章になっています。


和牛と桜に縁のあるお店和牛庵に、歴史あるヤマザクラとイトザクラが植えられています。まだ若いので開花する花はわずかですが古風で可憐な魅力をご覧いただきたいと思います。

令和3年3月撮影

令和3年3月撮影

こちらは和牛庵敷地内で元からあったヤマザクラです。古く水戸桜川のヤマザクラの遺伝子を受け継いでいる一本でしょう。竹林を背景に花が浮き上がっていました。

令和3年3月撮影


茨城県の桜

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