【桜随筆003】日本一の枝垂れ桜

福島県浜通りの桜名所、富岡町夜ノ森の桜並木に圧倒された平成21年(2009年)4月。いわき市に住んでいるうちに絶対に見に行かねばと思っていた桜名所が他にもいくつかありました。中でも一番外せない場所が「三春滝桜」でした。

樹齢1000年以上といわれるベニシダレザクラで、「日本三大桜」に数えられている知名度日本一の一本桜です。

確かこの年は12年ぶりのライトアップだったように記憶してます。満開、ライトアップという絶好の機会に恵まれました。

名物となっている「滝桜渋滞」を初体験しながらも、いわき市を早めに出発したおかげで19時に到着。駐車場から滝桜までは、たくさんのお店が並んでいました。はじめて目にする日本一の巨桜。とにかくそのサイズと観桜客の多さに圧倒されました。

たくさんの観桜客に交じって、ライトアップという華やかなイベントと、夜空に浮かび上がる巨大な桜の存在に夢中になりました。滝桜では一本桜を撮影しているという感覚はありませんでした。並木とか一本桜という枠では捉えきれないほど大きな被写体というか、もはや滝桜という唯一無二の存在だったのです。

この三春滝桜がある郡山田村三春地域は、枝垂れ桜の古木が日本一の密集率を誇るエリアです。また福島市から白河市までの縦で連なる「中通り地方」は、数えきれないほどの名桜が点在しています。しかしこの時点ではそこまで桜を追いかけるつもりもなかったこともあって、滝桜の撮影だけで満足してました。

当時愛用のカメラはPanasonicのコンパクトデジカメ LUMIX DMC-FX9。平成17年(2005年)に娘が生まれた際に購入したカメラです。今では考えられませんが、当時は三脚を持ってなかった為に、間に合わせでギターを立てかけるスタンドにカメラを固定して撮影しました。夜景はカメラを固定して撮影すると綺麗に写ることを知っていたのですが、三脚を買ってまで本格的に風景写真を撮り続けていこうとは考えてなかった時期です。

LUMIXは昼間の撮影においては十分でしたが、やはり夜景となるとコンパクトデジカメの限界を感じました。LUMIXのスペックは600万画素、絞りの切り替えはF2.8かF5.6しかできません。もっともこの頃は絞り値がなんであるかなど知らず、撮影シーンダイヤルを夜景モードに合わせて撮影していただけですが。当時有名な風景ブロガーさんなどがブログに掲載していた滝桜の写真は、どれもが高解像度で花びらの一枚一枚までも鮮明に描写されてました。いかに品質高く撮影するかで考えれば、カメラの映像素子の違いはもとより、レンズ絞り値の違いなど、良い機材はより良い作品を生むことを知りました。

茨城県の桜

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