【桜随筆004】自分と同い年の千本桜

福島県田村郡小野町。町の中心を流れる夏井川の両側約5kmに渡って続く桜並木。磐越自動車道から見える風景が話題となった名所、夏井千本桜。昭和50年(1975年)に植樹されたとのことで、自分と同い年。同じ分だけ年を重ねてきた桜並木と知って、一度じっくり撮影したいと考えてました。

平成21年(2009年)4月、夜ノ森、三春滝桜に続いて、またしてもライトアップの時間帯を狙っての撮影となりました。ここのライトアップは独特で、照明の色がオレンジ、ホワイト、グリーンです。ライトアップされているのはメインともいえるJR磐越東線の夏井駅周辺。千本桜並木全体のスケールを体感できたわけではありませんが、川面に映り込んだ光がとても綺麗でした。

桜のライトアップの是非を問う問題や照明の色合いについての問題など、度々そのような議論を耳にします。

何事も突き詰めれば自然のままの姿が一番美しいという考えもあるでしょう。また逆に昔の人は桜の傍で篝火を焚いて夜桜を楽しんだ。桜を愛でる人々の心はライトアップも同様なのでは。という考えもあるでしょう。

桜は人間がかかわらなければここまで増えてません。こればっかりは答えが出ない議論です。

いずれにしても自分が当時夜ノ森や三春滝桜、夏井千本桜を撮影していた際は、風景をそこまで深く考えたこともなく、ただ目の前の風景に感動して夢中で撮影していた。良くも悪くもそれだけのことだったのです。

到着時間が遅かったこともあって、出店屋台は終わりかけてましたが、無事満開風景を撮影できて満足でした。

全国には千本桜という桜名所が数多くありますが、同い年ということもあって、夏井千本桜は自分にとって特別な、思い入れの強い場所となりました。

夏井千本桜の品種はソメイヨシノです。ソメイヨシノは平均寿命論が有名です。これも語る人によって60年だったり70年だったり定かではありませんが、100年を超えるのはなかなか難しいことは間違いなさそうです。不思議と人間の寿命に近いこともあって、そういった話を聞くと切ない思いがこみ上げてきます。

特に同い年の桜とあっては、これは自分にとって、さてどちらが先になんて気も起きるというものです。

植樹から40年が経過し、現在の樹齢は50年ぐらいにはなるのでしょうか、いずれにしてもソメイヨシノとして、枝ぶり、花付きなどの見栄えでいうと30歳から60歳あたりの今が全盛期であることは間違いありません。

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