【小美玉市】竹原神社左近の桜

令和3年3月撮影

茨城県小美玉市 竹原神社


60種類の紫陽花が咲き誇ることで有名な竹原神社。

社殿右側にヤマザクラ。

「左近の桜」として区の方々に大切にされています。

反対側(右近側)には上溝桜(ウワミズザクラ)の古木がありますがそちらは別記事で掲載します。


田の神が宿る木、サ(稲)クラ(座)。これが桜の語源という説があります。

『常陸国風土記』(奈良時代)には、当時の人々が筑波山でお花見をしたという記述があり、山から神様を迎えて田植えをする農耕儀礼がお花見の起源とも言われています。 

茨城県の神社には山桜(ヤマザクラ)のご神木が多く、小美玉市では玉里の大宮神社、栗又四ケの耳守神社、西郷地の石船神社、竹原の竹原神社などで古木を見ることができます。これらは染井吉野(ソメイヨシノ)が大流行する以前からの風習で、地域の人々の信仰と山桜の関係を見ることができる貴重な場所です。 また、竹原神社では社殿に向かって左側に上溝桜(ウワミズザクラ)が植えられています。これも県内各地の神社で見る事ができる事例です。天皇陛下即位の礼に斎田点定の儀というものがありますが、これは大嘗祭で供えられるお米の生産地方を選別する儀式です。その中の亀卜占いで使われるのが上溝桜の木です。上溝桜は山桜同様稲作に関わる桜であり、そういった縁からご神木として神社に植えられてきたと考えられています。竹原神社の上溝桜は県内でも有数の古木です。あまり知られていない品種ではありますが、神社を守る竹原区の方々にとって、古い桜は地域の誇りになっているそうです。 古くから愛でられてきた天然品種、それが山桜、上溝桜です。花の見頃は山桜が染井吉野の一週間後、上溝桜は二週間後が目安となります。

令和3年3月撮影

令和3年3月撮影

平成26年4月撮影

平成26年4月撮影

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