【石岡市】駒村家の山桜

平成27年4月撮影

茨城県石岡市小幡 駒村清明堂

幹周:5.16m

指定:市認定保存樹木


湯袋峠入口、明治時代から100年以上の歴史があるお線香屋さん「駒村清明堂」のお庭に咲くヤマザクラの巨樹。大きな筑波石から成長した「石割桜」です。駒村清明堂さんといえば、地元八郷産の杉の葉を水車で粉にしてつくる杉線香が伝統工芸品にもなっていて有名です。

平成27年4月撮影

ご主人の駒村さんにお話を伺いました。 

桜の周りはご主人が丹精こめて手入れをしている庭園。池には水車からひかれた清流が流れこんでいて、心地よいせせらぎの中で桜を眺めることができます。今年は(平成27年)初のライトアップも行うので、この桜をたくさんの人に見てもらいたい。 そうおっしゃる駒村さん。こちらの桜が好きでライトアップを企画してくれる方がいらっしゃるのだそうで、素敵な話だと思いました。 

平成27年4月撮影

ヤマザクラ特有の赤い若葉と満開の花。石岡エリアの山桜はまだほとんど開花していない平成27年4月4日。 満開になっていてびっくりしました。 この地域は筑波山の関係で地面が温かいのだそうです。 これは(筑波山の斜面温暖帯)の影響だそうで、山桜であっても比較的早く開花するのだとか。 

平成27年4月撮影

桜の裏手に案内していただきました。 正面からだと筑波石に隠れて見えない部分があるようで、後ろから見ると本来の幹の太さがわかります。 幹周5m以上。 樹齢はわからないとのことでしたが、県内の山桜で幹周5m以上となると、最低でも200年以上は経過しているのではないでしょうか。

平成27年4月撮影

老木にもかかわらず、全体的にほとんど傷もなく支柱なしで見事な樹勢を誇っています。 美しい枝ぶりと全盛期ともいえる花付きの良さ。 駒村さんは主幹中央部がいつか朽ちてくるのではと心配されてらっしゃいました。確かに三又に分かれた枝の重さがのしかかってくる部分なので、その負担を軽減する手立ては今後必要かもしれません。 

平成27年4月撮影

平成29年4月撮影

はじめてライトアップされた桜を見にお邪魔したのが平成29年です。この年は以前ほど花付きが良くなくてご主人は寂しげでしたが、十分素晴らしいと感じました。

平成29年4月撮影

浮かび上がるヤマザクラの美しさ。

平成29年4月撮影

光による陰影の妙。

平成29年4月撮影

至高の夜桜風景。

平成29年4月撮影

平成29年4月撮影

湯袋峠からの眺め。この存在感。茨城県の宝です。

令和2年4月撮影

湯袋峠を通った際に撮らせていただきました。


追記

作業で出る煙が虫除けになっているかもしれないそうです。

近年花付きが悪い年もあり心配しているとのこと。平成31年2月に樹木医さんに診てもらったが、幹の左側コブのあたりが傷んでいるが、十分元気だと診断されたそうです。

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