【笠間市】愛宕神社の山桜

平成30年4月撮影

茨城県笠間市 愛宕神社


※現在はありません。


標高306m、筑波山系の北東部に位置する愛宕山。

山頂付近に鎮座する愛宕神社境内にヤマザクラの巨樹が2本あります。

愛宕山は天然のヤマザクラもたくさんありますが、この2本は明らかに意図的に植樹されたものと思われます。

境内社に「悪態まつり」で有名な「飯網神社」があります。


愛宕山は古くは「風穴山」と呼ばれていました。徳一大師が開山したといわれる修験道による山岳信仰の山です。

文政7年(1824年)、瓦谷村(石岡)の雲照寺住職、明浄の勧進により「六角殿」(飯綱神社の本殿とされています)が建立されました。明治期に廃寺となった旧別当の密蔵院と、明浄が山主であった雲照寺には本末の関係があった。密蔵院は笠間市下郷にある不動院の末寺、不動院は雲照寺の末寺、雲照寺は醍醐三宝院の末寺だったということが興味深いです。五霊地区に密蔵院の旧跡があり、戦後まで悪態まつりの行屋として使用されていたそうです。


神仏習合でややこしいですが、天狗伝説ともつながってくる歴史です。

平成30年4月撮影

杉の木を突き破って成長したヤマザクラの枝。

平成30年4月撮影

こちらはもう1本のヤマザクラ。植えられた年代は同じでしょう。

令和3年5月撮影

平成30年の夏に伐採されました。倒木を危惧しての伐採とのことです。

令和3年5月撮影


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