【笠間市】下市毛の枝垂れ桜

平成28年4月撮影

茨城県笠間市 下市毛八坂神社


市指定天然記念物。

昔ここには宝蔵院というお寺があって、その境内にあった八坂神社が今も残っています。 

桜の下には1741年建立の供養塔や庚申塔、馬頭観音碑などがみられます。 

樹高があるので、遠くからでも存在感のある姿を見ることができます。


茨城県においてシダレザクラはお寺に多く存在しています。そして神社にはヤマザクラの古木が多いのも特徴です。これは、仏教と神道の区別、信仰の違いによる桜の植え分けに他なりません。平安時代から京都御所紫宸殿(南殿)前の左近の桜は奈良吉野山のヤマザクラでした。このことからも天皇、そして神道を司る神社においてヤマザクラの御神木が植えられてきたのは必然といえます。そしてお寺やお墓など、いわゆる仏教ではヤマザクラと対比して特徴のあるシダレザクラ(彼岸桜)が植えられてきたのです。

ここ下市毛の枝垂れ桜でも、この約束事ともいえる植え分けの継承を見ることができます。

シダレザクラを寺院に植える風習は天蓋から来ているといわれています。 天蓋は天井から吊るす装飾具で、「仏の徳が自ずから外に現れ出たそのもの」とされています。また、シダレザクラはブッダが悟りを開いた時に、天地が光り輝き、天上から降り注いだ「奇瑞の花」に例えられています。 つまり、仏の徳そのものが天蓋であり、天蓋=奇瑞の花。 それが寺院に植えられるシダレザクラの由縁ということです。 茨城県の古木を見て回ると、高確率でシダレザクラは寺院にあります。 このような歴史は樹齢数百年の古木を見ていけば必然と見えてきます。 

平成30年4月撮影

平成30年4月撮影

平成31年4月撮影

写真提供:坂野しげ子(小美玉市)

平成31年4月撮影

写真提供:坂野しげ子(小美玉市) 


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