【常総市】安養寺の称名桜
平成25年3月撮影
茨城県常総市 安養寺
山門と本堂前にまるで大きな傘を広げるように咲く。
その花色から、ヤマザクラの血が入ったシダレザクラだと思われます。
称名(しょうみょう)とは、仏様の名前を唱えることです。特に阿弥陀仏の名号である「南無阿弥陀仏」を唱えることをいいます。
安養寺は阿弥陀如来を本尊とする浄土宗の寺院なので、桜にこの名が付けられたのでしょう。
今の日本はソメイヨシノの流行によって、シダレザクラ(彼岸桜)を植えるという文化継承が断絶しつつある状況ですが、このような事例は貴重です。シダレザクラを寺院に植える風習は天蓋から来ているといわれています。 天蓋は天井から吊るす装飾具で、「仏の徳が自ずから外に現れ出たそのもの」とされています。また、シダレザクラはブッダが悟りを開いた時に、天地が光り輝き、天上から降り注いだ「奇瑞の花」に例えられています。 つまり、仏の徳そのものが天蓋であり、天蓋=奇瑞の花。 それが寺院に植えられるシダレザクラの由縁ということです。 茨城県の古木を見て回ると、高確率でシダレザクラは寺院にあります。
このような歴史は樹齢数百年の古木を見ていけば必然と見えてきます。
シダレザクラ(彼岸桜)=仏教=寺院
ヤマザクラ=神道=神社
平成25年3月撮影
写真では表現しにくいですが、太さもあります。
平成25年3月撮影
独特な花色のシダレザクラです。
平成25年3月撮影
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